【サイン本】私という猫 完全版
¥2,640
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著者:イシデ電
出版社:ことさら出版
発売日:2024/11/1
528ページ
もしも私が猫だったらば
とっくに死んでいる
ほんの幾年か生きて死んだ
踏むごとに残す間もなく消えてった
私という猫の足跡
【版元より】
前作『猫恋人 キミにまたたび あのコに小判』を出版しているように、ことさら出版はイシデさんのイチ読者・ファンでもあるのですが、『私という猫』はその執筆期間の長さや内容もあって、手塚治虫先生における『火の鳥』のような著者畢生の一作だと思っています。
本作は、「もしも私(著者)が猫だったなら」というモノローグから始まります。ただし、「人間の知識で窮地を脱する」的ファンタジー展開は一切なく、むしろイシデさんの前世が野良猫であったかのような、リアルな野良猫社会が描かれます。
同時に、野良猫「私」の生活は、マンガならではのダイナミズムも満載です。その理由は、野良猫のリアルがそうであるからなのか? あるいは、著者がリアルではなく、リアリティを帯びた物語を描いているからなのか?
その答えは、猫に詳しくないヒトであることさら出版にはわかりかねますが、このマンガに人間の心を揺さぶる強い力があることは間違いありません。
そして、その力の立脚点は、冒頭のモノローグにあると思っています。
本作を読んで「自分が猫だったら」と考えたとき、主人公「私」の過酷な猫生と、自身の人生を重ね合わせる方もいるかもしれません。
実は、「もしも私が猫だったなら」という設定は、読者にそう思わせる仕掛けや、内容のために考えられたものではありません(その理由は著者あとがきに書かれています)。実際、物語は人間の「私」と無関係に進んでいきます。
ただし、そうでありながら、本作は「もしも私が猫だったらば」と描き始めた時点で、こう終わらせると決まっていたかのようなラストを迎えます。また完結に至る道中には「ただ生きること」の価値や美しさが織り込まれています。
そんなマンガが、人間と猫を重ね合わせた始まりと終わりになっていることで、より読者に訴えかける力を獲得している。そして社会情勢が年々厳しくなる昨今、「私」と自分を重ね合わせたくなる方が増えてしまっているだろうことで、結果的に今こそ読まれるべき作品になっているように思うのです。
とはいえ、野良猫「私」の猫生は、ただ辛いだけのものではありません。かわいい内容を期待して読むと、喜怒哀楽を全身に浴びて火傷するような異形の猫マンガですが、喜も楽もあります。「私」とその仲間たちの躍動感溢れるアクションや、コミカルな掛け合いも盛りだくさんです。
厳しくも楽しい、悲しくも美しい、唯一無二にして空前絶後の猫生讃歌を、ぜひご一読ください。
※本書の売上の3%は、保護猫活動や地域猫活動を行うNPO法人に寄付されます。
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